プロジェクト3.芸術学と芸術療法の共有基盤確立に向けた学際的研究
プロジェクト1、プロジェクト2のいずれの領域においても重要な心理療法技法であり、本研究所が特に力を入れて実践してきた芸術療法をあらためて考察の俎上に載せ、治療実践と芸術学的立場からの人間精神の探究との関係を整理します。今現在臨床現場で活躍している芸術療法家と、芸術学専門家との学際的対話という、従来十分なされてこなかった試みに、本研究所の特質を生かして取り組みます。全体として、現代における芸術経験の位置を問い直すことも視野に入れています。(テーマ趣旨は詳細をご覧下さい)
プロジェクト趣旨
芸術療法(アートセラピー)は心理学に関わる治療法の一分野としてすでに日本でも幅広く実施されている。そのなかには、絵画療法、コラージュ療法、箱庭療法といった、心理療法として長く使用されている技法もあれば、音楽療法、ダンス療法といったむしろ芸術実践から発展した技法や、園芸療法のように園芸学の発展型として実践されているものもある。これらは個別的技法としては理論的、技法的に整備され、その意義が実証的に検証されてきている。しかし他方で、「制作」が治療とどう関わるかが十分検討されることは少なく、芸術と治療に関する共通理解があるとはいえない。 本主題は、芸術学と心理療法両者の専門家を有する当研究所の体制を生かして、芸術一般を扱う芸術学の視点と治療を扱う心理療法の視点の協働によって、芸術療法の意味を探求しようとするものである。本研究の問題意識と方法は以下のとおりである。
第45回公開研究会
日 時 :2009年3月13日(金) 16 : 30 ~
講 師 :Shellee Davis シェリー・デイヴィス 表現アートセラピー研究所顧問
通 訳 :冨田 香里 通訳・翻訳家/表現アートセラピートレーニング修了生
企 画 :川田 都樹子 甲南大学文学部/美学・芸術学
会 場 :甲南大学18号館 3階講演室
第47回公開研究会
日時:2009年11月7日(土)15:00~17:00
場所:甲南大学18号館3階 講演室
講師:知足(知足院)美加子(九州大学芸術工学研究院/彫刻)
企画:西 欣也(甲南大学文学部/美学・芸術学)
第52回公開研究会
第1回 アートセラピー黎明期のアメリカの例に学ぶ
日時:2010年6月19日(土)14:00~18:00
場所:甲南大学18号館3階 講演室
研究報告:
「米国芸術療法史上のパイオニア:マーガレット・ナウムブルク」
内藤あかね(甲南大学心理臨床カウンセリングルーム相談員/臨床心理学)
「ジャクソン・ポロック<心理分析的ドローイング>をめぐる諸問題」
川田都樹子(甲南大学文学部教授/芸術学)
参加費無料・参加申込不要
第53回公開研究会
第2回 アートセラピーにおける表現と癒し
日時:2010年8月7日(土)14:00~18:00
場所:甲南大学18号館3階 講演室
研究報告:
「パオロ・クニルのエクスプレッシヴ・アーツ・セラピー理論」
市来百合子(奈良教育大学教育実践センター准教授/臨床心理学)
「音楽はひとを癒すのか―19世紀の音楽観から音楽療法を考える―」
高岡智子(甲南大学人間科学研究所博士研究員/音楽史)
参加費無料・参加申込不要
第54回公開研究会
第3回 アートセラセラピストに聞く―11のインタビューから見える芸術療法の諸相、芸術学との距離―
日時:2010年10月2日(土)14:30~18:00
場所:甲南大学18号館3階 講演室
講演者:
石原みどり(姫路市医師会看護専門学校非常勤講師/美学・芸術学)
宮川貴美子(甲南大学文学部非常勤講師/臨床心理学)
参加費無料・参加申込不要


